こんにちは。
やまざきたかし( @yamazaki_1205 )です。
今日は、結婚して普段は別々に暮らしている妹の“サトミ”がぼくのオフィスを訪ねてきました。
何やら知りたいことがあるようです。
「やり取りはいらないから、とりあえずマインドマップの書き方を知りたい」場合、目次から「まとめ」へ飛んでください。その後、特に気になる部分を見ていいただくといいでしょう。
マインドマップについて知りたくなったワケ
- マインドマップの多くは人に見せることを目的にしていない
- 自分でマインドマップの内容が分かれば問題がない
- ネットや書籍で見ることができるのは「美しい」ものや「きれいな」ものも多いが、メモ書き程度のものでも効果がある
マインドマップには「書く」と「描く」両方の要素があり、関連書籍ではひらがなを使って説明されています。それに倣い、見出し以外は「かく」「かき方」といったひらがな表記で統一します。
それって“正しい”マインドマップ?
マインドマップの開発者
マインドマップは、イギリスのトニー・ブザンが開発したノート術であり思考法です。
トニー・ブザンは「マインドマップの人」という認識が日本では強いのですが、世界的には「脳と学習の世界的権威」として知られています。
また、日本を含めたアジア圏の文化にも関心をお持ちで、合気道や囲碁のご経験があったりします。
マインドマップとは?
実は、マインドマップの“定義”は基本書として扱われている書籍『ザ・マインドマップ』の中に書かれてません。
雑誌のインタビューの中でも、断定した言い方は避けている感じでした。
あくまで想像ですが、それに引っ張られすぎるのを避けたいんだと思います。
ただ、各種書籍の内容やぼく自身がインストラクター研修を受けた時の話を総合して、ここではこのように表現します。
マインドマップは、人間の頭の中で起こる現象を紙の上(注)に表現したもの。「“イメージ(想像)”と“連想”」を駆使し、放射状に展開される。
(注)「iMindMap」という公認のソフトウェアもあります。
マインドマップの用途
セミナーをしていてよく言われるのが、「マインドマップを◯◯(用途)に活用できるとは思わなかった」ということです。
ソフトウェアやアプリを使って「何かをまとめる」イメージが世間的には強いのかもしれません。
また、認識として両極端の側面もある気がしています。
すなわち、一方では①「崇高なもの」で、もう一方では②「ふざけたもの」ということです。
例えば、①「崇高なもの」に関して言われたことがあるのは、「マインドマップって、夢とかビジョンをかいていくものですよね?」ということがありました。
その使い方もありますが、それはあくまでも一例ということです。
逆に②「ふざけたもの」として、職場でマインドマップをかいていたら「何をふざけているんだ」と上司が怒った話を聞いたこともあります。
マインドマップの書き方(事前準備)
全体的な話はここまでにして、マインドマップをかくにあたって事前に準備するものを紹介していきます。
このあたりは凝りだすと色々ありますが、必要なのは「無地の用紙」と「カラーペン」の2つだけです。
マインドマップで使う用紙
使うのは、普通のコピー用紙で問題ありません。
ぼくの場合は始めた当初から今でもコピー用紙を一番多く使っています。
もちろん、ノートを準備してもらってもOK。
その際、用紙はA4以上の大きさが推奨されています。
また、これは通常横にして使うことになります。
①広げていく際に無理なくできることに加えて②一覧性があるのが理由として挙げられます。
マインドマップで使うカラーペン
カラーペンは、かきやすいものを選んでもらえれば良いでしょう。
ただ、それなりに色の数があったほうがいいので、カラーペンセットの単位で購入するのがオススメです。
とはいえ、やはりカラーペンの選択は重要な要素なので、迷った場合は「マインドマップのカラーペンは何がオススメ?なぜカラーペンにこだわるの?」を見ていただき、参考にしてください。
マインドマップの書き方(3ステップ)
事前準備はここまでにして、いよいよ3ステップに入っていきます。
まずは、真ん中の部分からです。
マインドマップの書き方①セントラルイメージ
マインドマップをかく時は、適時イメージを使っていくのが特徴的です。
特に真ん中のイメージのことを「セントラルイメージ」と呼ぶので、これは用語として覚えておきましょう。
なぜ、セントラルイメージを最初にドーンとかくのか?というお話からです。
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
例えば、この時にひらがなの「りんご」、カタカナの「リンゴ」、漢字の「林檎」のように文字情報があなたの中で浮かぶわけではありません。
では、何が起こったかといえば、イメージがパッと浮かんでくるはずです。
日本語の「りんご」にしろ英語の「apple」にしろ、これは対象物をある地域で使われている言葉に“翻訳”したに過ぎません。
さらに、これも重要な内容ですが、りんごのイメージから脳は勝手に「連想」を始めます。
たとえば、りんごを起点にして、りんごの木であったり、“アップル”のマークであったり、フルーツバスケットといった周辺のことです。
この例は教科書的ですが、人は個性を持った存在なので、他人から見たら突拍子もない内容がドンドン出てくるかもしれません。
「“イメージ”と“連想”」は、普段は意識していなくても、人がものを考えるベースになるものですから、覚えておくといいでしょう。
ちなみに、最初に紹介したトニー・ブザンの表現を借りれば、「“イメージ”と“連想”」のことを「脳の第一言語」と呼びます。
“翻訳”前のものですから、年齢や性別や住む地域といった要素に一切関係なく、人類みな同じ部分なのです。
今回は、マインドマップに関して例えられることのある木で表現してみます。
「イラストや絵が上手い」ことはマインドマップをかくにあたり必須ではありません。
これは公認インストラクターは皆そう言いますし、ぼくもそう思っています。
ただ、個人的にはそれだけで話を終わらせたくない面があります。
そう言うだけでは雑だと思いますし、現実に苦手意識を持つ人が多くいるわけですから、見捨てるようなことをしたくないのです。
また、アプリやソフトウェアであるような、「◯の中にタイトル」のセントラルイメージじゃないものの効果を体験してほしいのが願いとしてあります。
そのために、一つのアプローチとして、スマートフォン(以下「スマホ」)を使ったやり方をお伝えします。
一つは、フリー素材のサイトを見てそれをマネしてみる使い方です。
サイトによって絵柄も色々だから、しっくりくるものを探してみるといいでしょう。
学校の試験ではありませんし、セミナーのワークでも「参考にしちゃってください」と伝えています。
もう一つは、絵文字を使う方法です。
スマホの小さい画面の中で表現するために、シンプルかつパッと見でそれと分かるイラストがたくさんあります。
スマホの絵文字を参考にするのは、セントラルイメージだけではなく、適時イメージを追加するのにも役立つのでオススメです。
マインドマップの書き方②ブランチ(枝)
マインドマップは、セントラルイメージから枝が放射状に伸びています。
これを「ブランチ」といいますので、これからはそう呼んでいきます。
セントラルイメージから直接伸びているブランチは、「メインブランチ」といって、パッと目につく重要な部分です。
セントラルイメージから生えてくるイメージで、ググーッと伸ばしていきます。
バリエーションは慣れてきたら増やせばいいので、まずは「ひと山ひと谷」で伸ばしてみましょう。
次に、中を塗りつぶしましょう。
これも、バリエーションは慣れてきたら増やせばOKです。
ここで言うバリエーションというのは、縞模様だったり水玉のような模様にすることです。
他にも、ブランチの形状は自分で意識しなくても個性的になっていきます。
また、用紙の罫線についてここで説明します。
無地がオススメなのは、どうしても「罫線に沿ってかかないといけない」となりがちだからです。
それにとらわれず、四方八方にブランチを伸ばしてみましょう。
次に、ブランチの色使いについてです。
この点、特に決まりはないので、基本的には好きなものを選べばいいでしょう。
ただ、文字が見づらくなってしまう色、具体的には黄色や灰色が使われることは少ないです。
また、「基本的には」としたのは「カラーコード」を決めておくと便利なこともあるからです。
ここでは、手帳を例にしてみます。
人によっては仕事とプライベートの予定を色分けするといった「マイルール」を採用している場合があります。
すなわち、パッと見た時に「この色だから〇〇に関連する内容だ」と把握できたほうがいいシーンでは、カラーコードを決めておくのがオススメです。
また、大事な商談のネクタイのような話として、「勝負カラー」と決めておくことがあります。
「このマインドマップの中で一番重要な箇所はこの色!」と決めておくシーンです。
一般的に「目立つ色」として赤やピンクといった暖色系が採用されやすいのですが、これは人それぞれ好きな色を使えばいいでしょう。
他にもブランチは意識するといい点があります。
よくセントラルイメージが「いい感じ」だからなのか、そこから離してメインブランチを伸ばしていっているマインドマップを見かけるのですが、これはやめたほうがいいでしょう。
その理由は、つながっているものはつながっていると、そして離れたものは離れたものと無意識で脳は認識するからです。
せっかくセントラルイメージをかいたのに、そこから一番近い部分を離してしまうのはもったいないと言っておきます。
それとも関係する話として、メインブランチは通常一番太くかきます。
その先のブランチは、用紙の外側に行くにしたがって、だんだん細くなります。
このブランチはメインブランチと区別する意味で「サブブランチ」と呼ばれます。
ただ、あまり厳密にしすぎても大変ですから、とりあえず「メインブランチは太く」「サブブランチはそれより細く」とイメージすればOKです。
サブブランチは、メインブランチの先から伸ばすので、実際かくとこうなります。
これに慣れてくると、「有機的」につながった曲線が「放射状」に伸びていきます。
これを意識すると、パッと見が非常に美しく、リズミカルにすら感じるマインドマップになっていきます。
マインドマップの書き方③単語
マインドマップの葉っぱや実の部分が「単語」にあたる部分になります。
最初はついつい文章でかきたくなりますが、勇気を持って単語を使ってほしいです。
メインブランチの上にこう単語をかきます。
サブブランチの上にも単語をかきましょう。
もしくは、「ブランチ→単語→ブランチ→単語」で進めるのもOKです。
むしろこの方が“多数派”かもしれません。
実は、「単語でかく」のはかなり重要な部分で、セミナーでもこれを体感してもらうためにワークをしてもらっています。
それは、かいてもらったマインドマップを使って、ペアやグループになった人に説明をしてもらうワークです。
単語のみでかかれたマインドマップを使ってスラスラと説明ができることに驚いてもらえます。
「もう時間ですか?」って言われることが本当に多いです。
例えば、それが本の内容についてマインドマップにしたものであっても、ワークでやっていることはプレゼンテーションそのものと言えます。
単語についての注意点は、ブランチと対応しているので、セットで覚えておきましょう。
すなわち、ブランチは太いものからだんだん細くなっていったように、単語についても大きいものからだんだん小さくなっていくのがその内容です。
これもブランチ同様あまり神経質になりすぎても良くないので、メインブランチの上に乗せる単語は一番大きく、それ以外は小さくすると考えてもらえればいいでしょう。
マインドマップの書き方①②③振り返りと最後にやること
まとめると、マンドマップの3ステップはこうなります。
①セントラルイメージ(真ん中)をかいて、②そこからブランチを伸ばして、③その上に単語をかきます。
②のブランチと③の単語については、用紙の中心部分から放射状に伸ばしていきましょう。
最後に、マインドマップ情報として、①日付②タイトル③サインをかいておくといいでしょう。
場合によっては所要時間もメモしておくと後で見返すときに便利かもしれません。
以上を踏まえて完成したマインドマップは冒頭にも出ているコレです。
用紙とカラーは「事前準備」の部分で、イメージとブランチと単語は「3ステップの部分」となります。
「マインドマップの書き方」カンタン3ステップまとめ
ここまでの部分をまとめていきます。
マインドマップとは?
マインドマップは、人間の頭の中で起こる現象を紙の上(注)に表現したもの。「“イメージ(想像)”と“連想”」を駆使し、放射状に展開される。
(注)「iMindMap」という公認のソフトウェアもあります。
マインドマップの事前準備
マインドマップは以下の2つを準備すれば始めることができます。
- 無地の用紙
- カラーペン
1.無地の用紙のついては、A4以上の大きさで無地のものが推奨されています。
これを横にして使いましょう。
2.カラーペンについては、かきやすいものを探してある程度の数を揃えてください。
単色でいくつか試した後にカラーペンセットを買うのがオススメです。
マインドマップの書き方3ステップ
マインドマップの骨組みは以下の3ステップで説明することができます。
- セントラルイメージ
- ブランチ(枝)
- 単語
1.セントラルイメージについては、人が「“イメージ”と“連想”」でものを考えることを踏まえ、「絵心がない」と言いたいのをこらえてチャレンジしてみましょう。
人は皆クリエイティブな存在で、それが最も発揮されていたであろう幼少期は「絵心がない」などと思わずにラクガキをしていたはずです。
2.ブランチ(枝)は、「ひと山ひと谷」で伸ばします。
3.ブランチの上に単語をかいていきます。
ブランチと単語をかくことを繰り返しながら放射状に展開していきましょう。
また、セントラルイメージ以外にも適時イメージを入れるのがオススメです。
場合によってはブランチの上に「キーイメージ」としてかくこともあります。
色々と試してみてください。
マインドマップの関連用語
- セントラルイメージ:マインドマップの中心にかくイメージ(イラスト・絵)のこと。マインドマップのテーマを表すイメージを3色以上を使ってカラフルにかくことで、目を引き脳が関心を持つようなものにすると良い。大きさは、「こぶし」程度と表現されることがある(A4用紙の場合)
- メインブランチ:セントラルイメージから直接伸ばす太い曲線(ブランチ)のこと。そのトピックについて最も重要な事項や大きなカテゴリー(BOI:基本アイデア)を記入する。
- サブブランチ:メインブランチの先から別れるようにして伸ばす細めの曲線(ブランチ)のこと。
- BOI(基本アイデア):メインブランチ上に太く、大きい字でかくキーワードもしくはキーイメージ。本の見出しに相当する言葉と考えると分かりやすい。
マインドマップの続け方
・
・
・